1922年 大杉栄、野枝書簡「自叙伝」

1922年 10月21日 
 大杉栄、野枝書簡「……一昨日ちょっと服部へよったら……こっちはまたその前夜一晩徹夜して<自叙伝>を30枚ばかり書いたので、風は少々後もどりしたが、もういい。きょうからまた雑誌の編集だ。それで一休みしようと思って、きのうは上天気を幸いに、大ぶ疲れているような源兄を連れて、魔子と一緒に鵠沼へ行った。<自叙伝>は一日遅れて11月号には載らない。もう少し書き足して、12月号に載せることにして、その前借りをした。……静ちゃんの方は本月一ぱいでおいとまだ。御安心を……」