1922年 大杉栄、野枝宛書簡「根岸が一昨日死んだ」

1922年 11月14日

大杉栄書簡

伊藤野枝宛「少々疲れて、一昨日と昨日とは寝てくらした。といっても、ただ時々横になるだけで、いろんな奴に邪魔されて閉口した。きょうは仕事を始めようと思って、朝、机に向かうと『日日』の宮崎が来る。続いて三、四人やって来て、とうとう今まで何もできない。………けさ宮崎が来る前に博多のおじさん(代準介)がひょっこ来た。そして魔子を連れて動物園へ行った。……根岸が一昨日死んだ。村木はそのあと片付けにきのう横浜へ行った。……」